タッチタイピング初心者の方が最初に習うのがホームポジションと指の配置です。
指の配置(ポジション)は絶対ではありません。むしろ速度や最適化(効率よく打つ)ことを重視するなら崩す場合が多いです。
タイピングを覚えたい目的にもよりますが、
タッチタイピングの練習を始める前の段階で知っておいたほうがいい事と基本の解説をします。
タッチタイピングのホームポジションとは
タッチタイピングにおけるホームポジションとはキーを押す指の基本となる位置を決めたものです。
画像のように「左手でF、右手でJ」を基準に指を横一列に添えます。
このFとJのキーの下側には小さな突起があり、触ると位置が把握できるようになっています。
この一列に置く基本の位置がホームポジション(定位置)で
上下同列は同じポジションが基本となっていてキーボードを見ずに、位置を脳と指で記憶して文字を打つために必要です。
ゲームで敵が来た時にジャンプとか攻撃しなきゃいけないのにずっと手元見てたら出来ない。効率よく進めないのと似てるかな?w
ホームポジションに指を置く時のコツ
ホームポジションに指を置く時は平らに置かない。
イメージの先入観もありますが
初心者の方やまじめな人ほどイラストの手のように忠実にしなければという思いも働いて指を平たく置いてしまう傾向があると思います。
指を平らに置こうとすると指が不自然になってつらいですよね。
コツはなるべく自然に指を曲げるような形で、ふんわりと置く感じでOK。
例えば打ってるフリしてくれって言われて打つ時、どんな感じかやってみるとわかりやすいと思う。爪で押すような感じでもおk、気楽にね!
極端に言うと、手をテーブルとかに平たく置いて横から見たとき、当然指の長さが違うから指先の位置はまっすぐにはならない。でも指を曲げると直線に近づきます。
なのでホームポジションの位置に楽に指を置けます。
タッチタイピング指の配置
ホームポジション以外のキーも、基本では指の位置が決まっています。
同列、同じポジションが基本なのですが、パソコンのキーボードだと斜めになっていてわかりづらいので視覚的にわかりやすいようにしてみました。
大まかですがこんな感じで、右と左で担当する指が決まっていて
一列同じ指を使う(同じ色の指とキー)イメージです。
人差指は真ん中の2列分であとはそれぞれ一列づつそれぞれの指を使います。
キーボードでは位置が斜めになっていて難しそうに見えるだけで、考え方としては単純です。
ここでは大体こんな感じの配置になるんだなぁ、ぐらいでOKです。
覚えられるなら覚えたほうがいいですが、初めから配置の全てを記憶する必要はないです。
指の配置(運指)ルールは絶対ではない理由
指の配置を運指(うんし)といいます。
ピアノを習っている方であればわかりやすいかと思いますが
どのキーをどの指で押すのかが基本では決められています。
運指のルールが絶対ではない理由は
人によって指の長さや、打ちやすい指などが違うからです。
タイピングの運指の基本もあくまで目安であって絶対ではない。
タッチタイピングの大会の出場者で運指全てが基本のままの人はいません。
早さや効率化を測るのに基本のままでは無駄な動きも多くなります。
なので、早さ等にこだわりたいという思いがあるなら知っておいたほうが良いです。
こだわりがなかったとしても自分にとって打ちやすいかどうかは重要です。
運指を後から変更するのは難しい
基本の運指である程度タッチタイピングができるようになった後に、違う打ち方もあるんだと知ってもその打ち方に直すのが大変です。
小さい頃覚えた箸の持ち方を大人になって直すのが難しいように
一度、指と脳に記憶させると後々変更するのが難しくなります。ポジションを変えて定着させるには時間を要します。
目的が人によっても違うのでこだわりがなければ基本のままでもOKです。
ただ、基礎を学ぶ前に違うポジションもあるんだ、ということが頭にあれば指と脳が記憶する前に自分に合ったやり方で覚えていくことが出来ます。
運指表
実際に基本の運指以外にどういう風に打つやり方があるのか。
それを知る方法のひとつとして、「運指表」があります。
みんなの運指表というサイトがあって、
ここでは色んな人が運指表を登録していて誰でも見られるようになっています。
例えば、上の画像はタッチタイピングの大会でも有名なタイパーmiri(みり)さんの運指表です。
これを見ると、通常の基本運指では使わない親指を使ってB・N・Mキーを打っていることがわかります。
ニックネームo-ckさんの運指表(みんなの運指表より)
この方の場合は、小指はほぼ使わずほとんどのキーを人差指と中指を使っています。
真ん中で分かれているのは、ひとつのキーを複数の指を切り替えて使っているためです。
2人の運指表を見てもわかるとおり運指に決まりもなく絶対でもありません。
タッチタイピングの最適化
運指に加えて、打つ文字の最適化があります。
タッチタイピングの最適化とは打つ文字によって最適な打ち方・効率をよくする方法です。
主に速度にこだわる人向けではありますが、比較的かんたんなものであれば打ちやすくなったり効率をあげることが出来ます。
文字の最適化の例1「ふ」
●例えば、通常「ふ」と打つとき
「hu」では人差し指で2回打つことになるので「fu」のほうが打ちやすい。
試しに「不服」と打ってみると、
「HU HU KU」では全て右手打ちになります。
「FU FU KU」ではFを左手で打つので少し楽に打てます。
打ちやすさが変わるよ!
●例2「じゃ、じゅ、じょ」
同じ「じゃ、じゅ、じょ」を打つにも3通りの打ち方があります。
通常は③の「ja」「ju」「jo」で「じゃ、じゅ、じょ」と打つのが楽。
「y」を打たなくていいので時短になります。
単純に時短。速度&効率があがるね!
この2つの例以外にもたくさんの最適化がありますが、自分にとって最適な運指と文字の最適化をすることで速度と効率をあげ、打ちやすさを変えることができるのです。
キーボードは見てはいけない?
タッチタイピングをするときにキーボードは見ないように。と言われます。
もちろん最終的には見ずに打てるようになることが目標ですが、初期の段階では個人的には見ちゃえばいいじゃんって思ってます(笑)
まずは指と脳に記憶させることのほうが大事だと思うからです。
慣れれば何も考えなくてもむしろ指のほうが先に動きますw
打ったらホームポジションに戻す
文字を打ったら必ずホームポジションに戻さなくてはいけないということもありません。
特に1文字打ったら戻すというのは、通常文章を打つ時に次の文字の子音・母音どちらかに指を持っていくため、無駄な動きを増やすことにもなります。
戻すとしても、文章の切りのいいところまで打ったら戻すという感じでOKです。
指を離していけないわけではない
タイピング初心者の方が少し遠めのキー(エンターキーなど)を押す際、
無理に指を伸ばすような形で手を広げて押そうとすることがあるかと思います。
最初はどうしてもホームポジションの位置を意識するのである程度は仕方ないかもしれないですが、エンターキーや普通に届かない位置にあるキーを押すときは
一旦ホームポジションから指を離してしまってOKです。
これも慣れてくると距離感が掴めて普通に打てるようになります。
タイピングの時、手首や腕は浮かせる?
タッチタイピングをするときに腕や手首を浮かせるかどうか
これも賛否両論あるかと思います。
私個人の見解ではどっちもOK、というか状況に合わせて自分が楽なほうでOKという感じです。
例えばですが、机が高い位置にある場合は腕を浮かせると辛いと思います
逆に低い場合には手首あたりがついて腕は浮いているほうが楽かと思います。
長めの時間タイピングすることを考えると、なるべく手首や腕に負担のかからない打ち方をすることをおすすめします。
力の強い男性に多い傾向にあるかと思いますが、キーを強く押しすぎるのも負担になるのであまりおすすめしません。なるべく力を抜いた状態でタイピングするようにするのが良いと思います。
終わりに
タッチタイピングをする時はふんわり自然に手を置いて
運指は自分にあったやり方でやる。
はじめから最適化を意識することで指が記憶する前に自分にとって楽なタイピングをすることが出来ます。
実際にやってみなければわからないことももちろんありますが
基礎は絶対に守らなければいという訳ではなく
ゲームやスポーツのチュートリアル・基礎練習と一緒です。
基本を覚えたら応用、自分なりの攻略をすればOK。
タッチタイピングの練習を始める前に予備知識があれば躓きにくくなり、その上で実践的な練習にとりかかるのが最良な方法だと思います。
個人的見解も含まれるので一例として参考になれば幸いです。